LINE公式アカウントで、問い合わせに自動で返信できるようにしたい。でも、設定の仕方や、何を返せばいいか分からない——この記事は、そんな運用担当の方に向けて書いています。
先に結論をお伝えします。LINEの自動返信は、「応答メッセージ」という機能で設定でき、追加の費用なく使えます。ただし、大事なのは設定そのものより、「自動で受けるところ」と「人が対応するところ」の境目をどこに引くかです。自動返信は、24時間の一次受けまで。込み入った相談や最後のひと押しは、人が引き取る。この線引きが、成果を分けます。
筆者はこれまで、ガス料金の見直しをすすめる協会のLステップを3年間運用してきました(守秘のため団体名・関係者名は伏せます)。自動応答で24時間の一次受けをして、その先の相談は人につなぐ——この組み合わせを設計してきました。その経験から、設定の仕方と例文、そして「人に渡す境目」までお伝えします。
まず整理:LINEの「自動で返す」は2種類

LINE公式アカウントで自動的にメッセージを返す仕組みは、大きく2つです。混同しやすいので、先に整理します。
- あいさつメッセージ:友だち追加された「最初の1通」。登録のお礼や、次にしてほしいことを伝えます(LINEヤフー for Business 公式マニュアル)。
- 応答メッセージ:お客さまからのメッセージに対して自動で返す機能。これが、いわゆる「自動返信」です(公式マニュアル)。
※以前あった「AI応答メッセージ」は、2023年に提供が終了しています。古い解説記事ではまだ紹介されていることがあるので、注意してください。
自動返信(応答メッセージ)の作り方
応答メッセージには、2つのタイプがあります。
- 一律応答:どんなメッセージが来ても、同じ内容を返します。「お問い合わせありがとうございます。順次ご返信します」など。
- キーワード応答:特定の言葉が来たら、それに合った内容を返します。「予約」と来たら予約案内を返す、など。
あわせて、「応答設定」で手動チャットと自動返信を時間で切り替えることもできます(公式マニュアル)。営業時間内は人がチャットで対応し、時間外は自動の応答メッセージで受ける、という使い分けです。
なお、キーワード応答は言葉が完全に一致したときだけ反応します。表記が少し違うと反応しないので、よく使われる言い回しを想定して設定するのがコツです。
そのまま使える「例文」
自動返信でよく使う場面と、例文の型をまとめます。自社の言葉に置きかえて使ってください。
- 営業時間外:「お問い合わせありがとうございます。営業時間は◯時〜◯時です。順番に返信しますので、少々お待ちください。」
- 不在・予約受付:「ご連絡ありがとうございます。ご予約は、こちらのフォームから承っています。」
- よくある質問:「料金については、こちらをご覧ください。」「アクセスは、こちらです。」
- 友だち追加直後(あいさつ):「登録ありがとうございます!まずは、かんたん30秒の診断からどうぞ。」
例文のポイントは、「次に何をすればいいか」を1つ示すことです。ただ受け取るだけでなく、次の一歩へ案内します。
「自動返信を設定したいけど、どう組めばいい?」「どこまで自動で、どこから人が出るべき?」という方へ。 今の問い合わせの状況をうかがえば、自動と人の線引きを具体的にお伝えします。
「個人の普通のLINE」で自動返信はできる?
結論から言うと、個人の普通のLINEでは、自動返信はできません。 自動返信は、LINE公式アカウントの機能だからです。
iPhoneの「ショートカット」アプリを使えば、決まった時刻にメッセージを自動で送ることはできますが、これは「相手のメッセージに反応して返す」自動返信とは別物です(決まった時間に送るだけ)。Androidでは、標準ではできません。
「お客さま対応で自動返信を使いたい」なら、LINE公式アカウントを用意するのが正解です。無料で始められます。
いちばん大事なのは「人に渡す境目」

ここが、この記事でいちばんお伝えしたいことです。自動返信で「全部」を済ませようとすると、かえってうまくいきません。
筆者の運用では、自動応答が受け持つのは、24時間の一次受けと、かんたんな案内まで。込み入った相談や、最後のひと押しは、人が引き取るようにしていました。自動が得意なのは「いつでも・ぶれずに・一次受けする」こと。人が得意なのは「状況を見て答える・背中を押す」ことです。役割が違います。
「自動返信を入れたのに、問い合わせが申し込みにつながらない」と感じたら、見直すのは文面ではなく、「どこまで自動で受けて、どこから人が出るか」の線引きです。この線引きの考え方は、別の記事でくわしく書きました。あわせてどうぞ。
👉 Lステップの自動化は”どこまで”が正解か——「全部LINEで完結」をやめて契約が安定した話
自社で自動返信を設計するチェックリスト

- 「あいさつ」と「応答」を分けて用意する(最初の1通/メッセージへの返信)
- 一律応答とキーワード応答を使い分ける(よくある質問はキーワードで)
- 時間で人と自動を切り替える(時間内は人、時間外は自動)
- 例文には「次の一歩」を入れる(受け取って終わりにしない)
- 込み入った相談は人に渡す境目を決める(全部自動にしない)
まとめ:自動は一次受け、最後は人
- LINEの自動返信は「応答メッセージ」で設定でき、追加費用なく使える
- 自動で返す仕組みはあいさつメッセージ/応答メッセージの2つ(旧AI応答は終了済み)
- 個人の普通のLINEでは自動返信はできない(公式アカウントの機能)
- いちばん大事なのは「自動で受ける/人が出る」の境目を決めること
設定そのものは、調べればすぐできます。難しいのは、自動と人の線引きを、自分の商売に合わせて決めること。ここを押さえれば、自動返信は「ただの定型文」から「人の手を活かす仕組み」に変わります。
「うちの問い合わせ対応、どこまで自動にできる?」を相談したい方へ。 今の対応の流れをうかがえれば、自動と人の線引きを具体的にお答えします。
この記事を書いた人 高山 暁|LINE公式アカウント×Lステップの構築・運用代行 自動応答で24時間の一次受けをし、込み入った相談は人につなぐハイブリッド運用を設計。1アカウント・入口223本・友だち4,559人を「誰がどこから来たか分かる形」で管理する運用を3年継続中。複数の業種のLステップ実案件に従事。
公開日:2026-06-17

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