提携先や他社の「温まった顧客リスト」に、自社の商品を案内したい——この記事は、そんな事業者の方に向けて書いています。
先に結論をお伝えします。提携先のリストへの案内(クロスセル=別商品のご案内)は、「混ぜたら負け」です。 自社のいつものアカウントに相乗りさせるのではなく、あえて専用の別アカウントを新しく立てて、リストも名義もきっぱり分ける。これが、配信事故や精算のもめごとを防ぐ、いちばん安全なやり方です。
筆者はこれまで、提携先(別の協会)の温まった顧客リストに向けて、自社の商材を一方向に案内する案件を運用してきました(守秘のため団体名・関係者名は伏せます)。そのとき、わざわざ専用の別アカウントを新しく立てました。この判断と、その理由をお伝えします。
複数アカウントの作り方の説明は、ほかのサイトにもあります。ここでお伝えしたいのは、その先——他社のリストに案内するときに、なぜ・どう分けるのかという設計です。
つまずきやすい論点:相乗りか、別アカウントか

他社・提携先のリストに案内するとき、多くの人が最初に迷うのが「自社のいつものアカウントに相乗りさせるか、別アカウントを立てるか」です。相乗りは手間が少なく見えますが、ここに落とし穴があります。
- 誰のお客さまか、混ざる:提携経由の人と、自社の既存のお客さまが、1つのアカウントに混在します。
- まちがった配信が飛ぶ:本来は提携経由の人にだけ送るべき案内が、自社の既存客にも飛んでしまう事故が起こりえます。
- 精算や成果の集計が曖昧になる:「どのリスト由来の申し込みか」が分からなくなり、提携先との精算でもめる元になります。
これらはすべて、最初に分けていなかったことが原因です。だから、混ざる前に分けます。
なぜ「別アカウント」を新しく立てたのか
筆者がこの案件で別アカウントを選んだ理由は、大きく2つです。
- リストを分けるため:提携経由のお客さまを、自社の既存のお客さまと混ぜない。アカウントごと分けておけば、「どの友だちが提携経由か」が、はじめからきれいに分かれます。精算や規約の上でも、境界がはっきりします。
- 名義を分けるため:提携先のリストには、提携先の名義・文脈で案内する必要があります。自社のいつもの名義のままでは出せません。だから、別の名義で動かせるアカウントが必要でした。
当時のことを、ご本人の言葉で紹介します。
リストも名義も、アカウントごと分けたからこそ、精算・規約・配信事故のリスクを抑えられました。他社のリストをお借りする以上、境界を曖昧にした瞬間に、トラブルになります。提携やクロスセルは、混ぜたら負けです。
「混ぜたら負け」。これが、他社リストに案内するときの、いちばんの原則でした。
「提携先のリストに、自社商品を案内したい」「相乗りか別アカか迷っている」という方へ。 提携の座組みをうかがえば、どう分け、どう流せば事故なく回るかを具体的にお伝えします。
流し方:提携先から、新アカウントへ、そして追客

別アカウントを立てたら、お客さまの流れは次のようになります。
- 提携先が、自社のリストへ案内する(集めるのは提携先の役割)。
- 興味を持った人が、新アカウントのLINEに登録する。
- 登録後の聞き取りから案内までを、こちらが受け持つ。
集客は提携先、登録後の追いかけはこちら、と役割を分けます。すでに温まった人が登録してくるので、こちらは余計な売り込みをせず、必要な手続きをていねいに進めるだけで前に進みます。誰が・どの役割を持つかを最初に決めておくことが、スムーズに流すコツです。
「売らない設計」で、対象外を早く外す
提携リストへの案内でも、全員に売ろうとしないことが大事です。条件的にそもそも成立しない人を、聞き取りの段階で早めに外します。
- 成立する条件を満たすかを、最初の聞き取りで確かめます。
- 対象外と分かった人は、無理に追いかけません。
- 成立しそうな人に、手間を集めます。
全員を追いかけると、手間ばかりかかって成果につながりません。対象外を早く外して、見込みのある人に集中する。 これは、提携リストのように人数が多い案内ほど、大切になります。
見込みの高さで仕分ける考え方は、別の記事でくわしく書きました。あわせてどうぞ。
👉 Lステップの診断・回答フォームは「仕分け」の道具——対象外を早く外し、人手を本命客に集める
知っておきたいトレードオフ:別アカウントはコストが増える
別アカウントを立てると、その分の契約や管理の手間は増えます。ここは正直なトレードオフです。それでも筆者が別アカウントを選んだのは、混ざって起きる事故や精算のもめごとの方が、はるかに高くつくと判断したからです。
リストの持ち主がちがう、名義がちがう、精算が分かれる——このどれかに当てはまるなら、コストが増えても、別アカウントで分けておく方が安全です。
自社で提携クロスセルを設計するチェックリスト

- リストの持ち主・名義・精算が分かれるなら、別アカウントにする 1つでも当てはまれば、相乗りせず分けます。
- 役割を決める 集客は提携先、登録後の追いかけはこちら、と分担を決めます。
- 由来が分かるようにしておく 「どのリスト由来の人か」を最初から分けて、精算でもめないようにします。
- 売らない設計で、対象外を早く外す 成立しそうな人に手間を集めます。
- コスト増は、事故の損と比べて判断する 分けるコストより、混ざる事故の方が高くつくかを考えます。
まとめ:提携クロスセルは「混ぜたら負け」
- 提携先のリストへの案内は、自社のアカウントに相乗りさせない
- リスト・名義・精算が分かれるなら、別アカウントを新しく立てる
- 役割を分け(集客は提携先・追いかけはこちら)、由来が分かるようにする
- 売らない設計で対象外を早く外し、見込みに集中する
- 別アカウントのコストは、混ざる事故の損と比べて判断する
複数アカウントの作り方そのものは、調べれば分かります。難しいのは、他社のリストと混ざらないように、最初から分けておく設計です。「混ぜたら負け」を最初に決めておけるかどうかが、提携の成否を分けます。
1つのアカウントの中で「混ざらない」ように分ける設計は、別の記事でくわしく書きました。あわせてどうぞ。
👉 Lステップで複数店舗を1アカウント管理する鍵は”混ざらない設計”
「うちの提携、別アカウントにすべき?どう流す?」を相談したい方へ。 座組みをうかがえれば、分け方と流し方を具体的にお答えします。
この記事を書いた人 高山 暁|LINE公式アカウント×Lステップの構築・運用代行 提携先の顧客リストへのクロスセルを、別アカウント新設・リスト分離・名義分離で設計した経験を持つ。1アカウント・入口223本・友だち4,559人を「誰がどこから来たか分かる形」で管理する運用を3年継続中。複数の業種のLステップ実案件に従事。
公開日:2026-06-17

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